毎月 最終日曜日は 心に残る出会いです。
Iさんは96歳。
認知症が進行し、自宅生活が困難となりグループホームに入所していました。
あるとき肺炎となり病院に入院。
肺炎は治ったのですが、ほとんど食事をとらなくなってしまいました。
身寄りは 遠い親戚の方がおられるだけです。
胃瘻など不自然な強制栄養は希望されず、自然に、と希望されました。
病院にいても 特にやることはありませんので退院、食べないのであとは看取りを、という話になりましたが、グループホームは退院受け入れを拒否されました。
看取り対応をおこなっていないホームだったのでしょう。
そこでいったん有床診療所に転院し、すでに申込がすんでいる特別養護老人ホームの順番を待つことになりました。
状態が悪く、看取り対応が選択されている方の場合には、特養では順番がすぐ来ます。
入所の判定会議で 最優先入所ということになるのです。
(看取り対応をしていない特養では 申込そのものが出来ないケースです)。
入所が決まり、当院に担当医の依頼がありました。
特養で当方のはじめての出会いです。
認知症はありますが、昔話は出来ますし、意志表示もできます。
嚥下が悪いわけではないのだが、食事は食べない。
しかしお菓子や栄養補助の液体は飲めます。
エ○ーボという、処方箋で出せる栄養補助缶と、お菓子での生活が続きます。
それからIさんは 2年間 かわりない日常をすごされました。
最期はその特養で しずかにお亡くなりになりました。
Iさん、食事を全く食べないので、1~2ヶ月程度の短期間しかもたないだろう、と誰もが思っていたのですよ。
お菓子いろいろ、とくに お煎餅 と エ○ーボ の底力。すごいですね!
【解説】
差し入れなど お菓子タイムに個別に対応してもらえる施設かどうか、というのは
事前に確認されておいたほうが よいと思います。
アイスやジュースは、施設の冷凍庫・冷蔵庫のスペースを借りることになりますので、
対応を断られる施設もあると思われます。
Iさんは、1年目の夏は アイスクリームだけで乗り切りました。
以前に御紹介したこともあるように、「高級アイスなら何とか食べられる」、という状況の方も けっこうおられるのです。
Iさんの場合は、アイスのほかには せんべい、ゼリー、甘納豆、調子よければ菓子パンなどを食べておられました。
御家族の差し入れ、というのは 大きな力を持っている、かもしれません。
Iさんに限った話ではありませんが、
夫が生きている間は 夫に食べさせねばなりませんので 食事を作って食べていたけれども、
夫が亡くなった後は 食事は食べなくなり、煎餅などのお菓子だけですませている、
という高齢ご婦人は 実は珍しくないんですよ。
いただきものです。
新潟県 白龍酒造 新潟県産米 吟醸酒
まろやかです。
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医療現場への負担を軽減するためにも今一度、
・屋内ではマスクを着ける
・3密を避ける(特に職場での休憩時間や会食)
・こまめに手洗いをする
といった、基本的な感染対策について徹底しましょう。
不要不急の外出は控えましょう。
よろしくお願い申し上げます。
新型コロナウィルス感染症に心で負けない行動を!
http://www.pref.kagoshima.jp/ab16/kurashi-kankyo/jinken/jinkenkeihatu/documents/80057_20200709172544-1.pdf
鹿児島県の呼びかけですが、とてもすばらしい! ぜひお読みください。
COVID-19 Japan 都道府県別感染者予測
最悪の状態 を 具体的数値で知ることができます。
https://www.stopcovid19.jp/forecast.html
最善を期待し最悪に備えましょう。
広島市の診療体制のお知らせ。
広島市の救急医療体制は、例年と違いますので、確認しましょう!
広島市医師会 夜間急病センターは、1月16日から再開している、とのことです。
医療機関は、できるだけ昼間に受診しましょう。
熱や咳で受診される場合には、事前に医療機関に電話してください。
受診の時刻や、受付窓口など 調整が必要なことがありますので。
院外処方箋を薬局に持参する時にも、熱や咳がある場合には 薬局に事前に電話してください。
https://www.city.hiroshima.lg.jp/site/holidaymedicalcare/
大事なものを守ろう。
みんな、生きよう、生きのびよう。必ず!
【業務連絡】若手医師募集
新型コロナ対応をきっかけに
「医療の在り方」、「医療の目指すべきもの」について
考えを深めた方・考えを改めた方も多いと思います。
もし
「今は東京や大阪(等)で働いているが、地元広島に帰って働きたい」
とか
「病院勤務医よりも もっと患者に寄り添いたい」
「今の病院の勤務形態では 体を壊してしまうのではないか」
「これだけ命を張って働いているのに、ボーナスが減額とは 病院というのはおかしいのではないか」
など考えはじめた医師の方は どうぞ当院に御連絡ください。
ただし若い医師に限らせていただきます、30歳代・40歳代限定です。
「給料よりも 生きがい・働きがい」を求めている方、よろしくお願いいたします。
(「給料優先」という方は、イナカの病院なら「過疎地手当」が上乗せされますし、
医師求人サイトで探されると「高級優遇」のところは見つかると思います。)
広島はコンパクトな街で、衣食住、そして働くにも子育てにも いい所だと太鼓判押せますよ。
当ブログを御覧になり、院長の理念に賛同された方、どうぞ御連絡よろしくお願い申し上げます。
在宅診療は楽しいですよ!