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平成の歩き方23 歩く場所3

2010年10月17日

良い天気ですね。
2日続けて、きれいな夕日を見ることができました。
このあたりのお話は、明日以降に御紹介できれば、と思います。

じつは昨日 弥山に登ってきたのですが、
ヒールの高い靴(ハイヒールというかサンダルというか)で山頂を目指し
途中で泣き顔になっている女性がいました。
ロープウェー駅からは普通は30~40分あれば頂上まで行けますが、
その靴では、まあ無理ですね。
山をナメちゃ、だめですよ。
装備と体力、時間。
これを考えないと泣きを見ます。
装備が不十分な時には、やらない・行かない(山頂へ登らない)
という 撤退する勇気も必要なんです。
本人にも、同行の仲間にも。

さて、平成の歩き方。
歩くとき、車以外に気をつけることを挙げておきましょう。

ある程度明るいことが必要ですね。
暗いと、段差で足をひねったり転倒する危険性があります。
段差や穴の存在に気づかないといけないですね。
夜間に歩く人は、街灯の整備された所を選びましょう。

同じように、
でこぼこ道はあまりおすすめできません。
つまづいたり転倒したりを避けるには、ある程度整備された道であることが条件です。

整備された道路、といっても
道路には土、石だたみ、アスファルト舗装、コンクリート舗装など
いろいろあります。
足にやさしいのは土、良くないのは石だたみとコンクリートです。
石やコンクリートは、固すぎるのです。
とくに足膝腰に炎症や痛みのある人は、避けた方がよいでしょう。

たとえば
御幸橋のゆめタウンあたりの土手道は固いので
一周を歩くコースとしてはあまりおすすめできない、
ということになります。
江波や吉島(西側)の川土手にはコンクリートの部分があり
そのコースもおすすめはできません。

写真は、ゴムの木、こけ玉
次々と葉が出てきます
gomnoki.jpg
★インフルエンザ情報
北海道 旭川市で定点あたり患者数は流行入り。
東京都でも患者数増加しはじめており
来週あたり流行入りレベルに達するかもしれません。
沖縄に続き北海道、東京でも、ということになれば
日本中で流行、というのは もう本当にすぐです。

マスク、石けん、消毒用アルコール、用意してありますか?

インフルエンザ沖縄で流行入り

2010年10月16日

多剤耐性菌はどこにでもいる

今回、さいたま市民医療センターで肺炎で入院した高齢者から
多剤耐性の肺炎桿菌が検出され、
精密検査したところNDM-1型と判明した。
(ニューデリー・メタロ・βラクタマーゼ 1)
この高齢者には海外渡航歴はなかった。
ということが報道されました。
続報もなくなり、パニック状態は落ち着いたと思いますので
改めて取り上げてみたいと思います。

YomiDr (Yomiuri online)
渡航歴ない耐性菌患者…「NDM1」持つ肺炎桿菌
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=31650

厚生労働省プレスリリース10月4日
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/multidrug-resistant-bacteria_n.pdf

この記事の意味するところは
「多剤耐性菌はどこにでもいる」、ということです。
海外で流行していても日本国内では関係ない、ということはありません。
世界のどこかで発生したものは、日本にも入ります。
どこかの誰かにくっついて国内に入っているわけですが、
その人が重症になって入院した、とか死亡した、という話はありません。
また、この高齢者のいた施設で病人が続出している、という話もありません。
(入院した病院でも、入院前の入所施設でも)

多剤耐性菌、というのは、基本的には
増殖能力の低い菌、
体力のある人には害をなさない菌、
ほうっておけば体内からは次第に消えていく菌
のことが多いのです。
こわいな、という思いを持つことは重要ですが、
過度に恐れる必要はありません。
あわてない、あわてない。

多剤耐性菌に対抗するには
体力を保ち元気でいること。
長期に抗生物質は使用しないこと。
(外来での治療だと3-4日で十分です。百日咳など特別なものは例外)。
うがい手洗いなど感染症予防の基本を徹底すること。
インフルエンザ等、ワクチンで予防できる感染症は予防しておくこと。
健診を受けること、とくに癌は健診による早期発見を目指すこと。
当たり前の対抗策で良いのです。

季節もよくなりました。
しっかり食べ、しっかり運動しましょう。

多剤耐性菌への備えは、特別なものでなくて十分ですよ。
一般の市民が、恐れる必要は全くありません。
入院しなくてもすむように、
大きな手術を受けなくてもすむように、
というだけのことなのです。
(医療者側は、しっかり準備して備えておく必要はあります)

今週の花2 ハツユキカズラ
konsyuu2.jpg
★インフルエンザ情報
沖縄県が流行入りの指標を超える。
Yahooニュース 医療介護CBニュース 10月15日(金)12時46分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101015-00000000-cbn-soci

定点あたりの患者数が、流行入りの指標を超えたそうです。
沖縄については、県立宮古病院で職員・患者に感染者が多発し
面会制限をおこなったというニュースも出ています。(10月9日)
(当院ブログ10月12日で紹介しました)

昨年、新型インフルエンザ2009A/H1の秋の流行は まず沖縄で猛威をふるいました。
病院の外来や集中治療室がパンクするほど患者が押し寄せたのです。
今年も沖縄の推移が参考になります。要注目です。

広島では
医師会のインフルエンザ情報で
佐伯区のほかに安佐地区でも多く発生しています。
その他の地区は少ないです。

昨日から65歳以上へのワクチン接種がはじまっています。
早めに受けるようにしましょう。
当院では職員全員への接種もすでに完了しています。

広島市でインフルエンザ患者12名

2010年10月15日

最近は、癌関連の公開講演会が増えています。
でも、
情報を知って欲しい人たちに、情報は届いているのだろうか。
情報を必要としている人たちに、情報は届いているのだろうか。
試行錯誤が続きます。

県民公開講座 わが国のがん医療
11月14日(日)14:30から
県民公開講座が開催されます。
講師は
国立がんセンター名誉総長 垣添忠生 さん
わが国のがん医療、がん対策の問題点

会場は広島医師会館です。

がんセンターのもと総長が
わかりやすくお話されます。

参加費無料、定員300名、託児室あり(要予約)

お申し込みは郵便番号、住所、氏名を記入し
FAX 082-293-3363 へ
(託児希望者は申込時に子供の人数・年齢も合わせて記入してください)

写真は今年1月
痩せはじめの頃のジャムくん。
jam.jpg
★インフルエンザ情報
広島市で今季初の新型インフルエンザ患者
中国新聞10月15日
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201010150008.html

以下、記事より一部。
***
広島市は、市内の女児(2)の新型インフルエンザ感染を確認した。
女児が受診した医療機関から検体の提供を受けた市が検査し、13日に判明した。
市内での新型インフルエンザの感染確認は今季初めて。

市にはこのほか、4~10日に定点医療機関(37カ所)から9人のインフルエンザ患者の報告があった。
新型か季節性かは調べていない。
***

上記記事の9人については広島市ホームページにアップされました。
http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/0000000000000/1268284008999/index.html
いずれも佐伯区、A型です。
このほか
定点医療機関以外からの報告でA型が3名。

さあ、そろそろシーズンに入ります。
2009A/H1については、昨年に感染していない人は感染する可能性が大きいと思われ
ある程度の大規模流行を今年もおこす、と予想しています。
15日からは公費負担のある高齢者への接種も開始です。
早めにワクチンを受けておきましょう。

今シーズンの流行はどうやら西から(佐伯区から)ですね。

キンモクセイが咲くと喘息発作

2010年10月14日

毎年、キンモクセイが咲くと
喘息発作で受診される方がおられます。
しかも、一人ではなく、何人かおられます。
昨日も1名、そういう方が受診されました。

キンモクセイの花粉が原因でしょうか??
断定は出来ませんが、その可能性はあります。

では、
キンモクセイが原因だと証明(診断)できるのか、というと、難しいです。
それは、
検査機関で検査のできるアレルギーの項目は非常に限られているためです。
キンモクセイは検査可能な一般的な項目ではないのです。

一般検査項目にないアレルギーの検査については、
自分でテスト液を作成して
患者に皮膚反応をおこなってみる、という方法もありますが、
手間ひまがかかり、臨床医のおこなう検査ではありません。
大学等の、設備のととのった研究機関でおこなう方法なんです。
(私に出来ない、というわけではありません。
一応これでもアレルギー学会の専門医ですのでね。
かつて、ワケギ栽培者に生じた喘息を、
この方法でワケギが原因の喘息だと診断したことはあります。
患者は農家だったので、原因をはっきりさせることが
今後の対策をすすめていく上で重要なポイントだったのです。)

キンモクセイが原因だとしても、
キンモクセイを職業として扱っている人は非常に少ないし、
これまでに そういった職業の人が喘息で受診されたことはありません。
一年の内で今だけが喘息シーズンであるならば
無理して原因を追及しなくても、
治療だけをきちんとおこなっていれば問題ない、ということになります。
キンモクセイを調べても調べなくても、治療方針に差が出ないのです。

ですから、
「キンモクセイが疑わしいけれど、
とくに検査はおこなわず、治療はしっかりおこないましょう」、
という方針で臨んでいます。
治療は他の喘息と同じく、吸入ステロイド薬主体でおこない、
治療効果は非常に良好なことが多いです。
ときに点鼻ステロイド薬の併用が必要な方もあります。

キンモクセイの時期に咳が出て、息苦しくなる人。
それは喘息かもしれません。
いちど呼吸器内科を受診して御相談ください。

今週の花
アメジストセージ、ミズヒキソウ、トウワタ、カタバミ、ノコンギク、ヤブラン、ハツユキカズラ。
konsyuu.jpg
★インフルエンザ情報
先週の学級閉鎖・学年閉鎖は7校で、増加。
厚生労働省によると、インフルエンザの流行のために、10月3-9日の週に新たに学級閉鎖などの措置を取った学校数は7校だった。
前週は4校で、増加しています。
Yahooニュース 医療介護CBニュース 10月13日(水)20時27分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101013-00000009-cbn-soci

健康会計とは

2010年10月13日

少し古いお話ですが。

10月3日(日)は
広島県医師会の産業医研修会に出席しました。
10時から16時半まで、まる一日の勉強です。
産業医資格の取得や更新のために、
こうした研修会に何十時間かの参加が義務づけられています。
1日中座って勉強し、さすがに くたびれました。

3名の講師からお話がありました。
・最近の労働衛生行政について
・振動障害について
・健康会計について

健康会計、というのは
個人、企業、保険者、社会における健康増進への取り組みを促す仕組みとして、
「環境会計」を参考に「健康会計」を導入。
というものだそうです。

企業にとって、
「環境に配慮しているのは良い企業」、というイメージにつながります。
その会社の商品を購入しよう、という動機づけになり、
入社を希望する人も増えるでしょうし、
その会社の株価が上がるプラス評価にもなります。
同じように
「健康に配慮しているのは良い企業」、というものをねらっているというわけです。

社員の健康管理にかかる費用(作業環境管理や健康増進活動など) というのは、
これまでは
コスト(会社にとって負荷になる費用)
という扱いでしたが、
今後は
投資(会社にとって利益を生む費用) になる、
というわけで
発想の転換になっています。

もちろん、作業環境管理や健康増進活動などが活発になれば
社員の健康にとって良い結果となるのは間違いなく、
社員や家族にとって いいことです。

11日(祝)グリーンカーテンを落としました。
西日のギラギラも 最近では感じなくなりましたから。
写真は9月下旬頃のグリーンカーテン。
来年もまたグリーンカーテンを作る予定です。
P1130328.JPG
★インフルエンザ情報
群馬県の小学校で学年閉鎖。
学年閉鎖は例年より2ヶ月早く、
県保健予防課ではインフルエンザ流行が早まる可能性がある、として
予防接種の実施を呼びかけている。とのこと。
Yahooニュース 産経新聞 10月13日(水)7時57分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101013-00000025-san-l10

ワクチンを無料に! 署名活動中

2010年10月12日

日本の子ども(と、思春期と大人と)の予防接種の現状を変えるために、
日本医師会と予防接種専門協議会が署名活動を始めました。
http://www.med.or.jp/vpd/

政府を動かすために署名よろしくお願い申し上げます。

以下のようなニュースもあります。
***
3ワクチンの定期接種化を提言―予防接種部会が意見書
医療介護CBニュース 10月6日(水)22時28分配信

意見書をまとめた予防接種部会の加藤達夫部会長(10月6日、厚生労働省内)
厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会(部会長=加藤達夫・国立成育医療研究センター総長)は10月6日、ヒブ(インフルエンザ菌b型)、小児用肺炎球菌、ヒトパピローマウイルス(HPV)の3種類のワクチンを予防接種法上の定期接種に位置付け、公費負担とするよう提言する意見書をまとめ、細川律夫厚生労働相にあてて提出した。

意見書では、これらのワクチンの有効性や安全性は高く、国民も接種の促進を求めていると指摘している。
ヒブと肺炎球菌は細菌性髄膜炎の、HPVは子宮頸がんの原因になり、これらを発症すると死亡したり、大きな後遺症が残ったりする。

これら3種類のワクチンはいずれも、WHO(世界保健機関)がすべての地域で接種を行うよう勧告しており、先進諸国は公費負担で予防接種を実施しているが、日本では自費負担になっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101006-00000016-cbn-soci

***

子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)のみを突出して取り上げている人や自治体がありますが、
子どものワクチンのほうが先だ、と思います。
上記ワクチン3種類まとめて無料化、というのならば良いですね。
先進国のほとんどは子どものワクチンは全部無料です。

写真は さんまの煮付け。
草津魚市場 吉文 さん のブログで昨年10月1日に紹介されていた
レシピを印刷して保存しています。
昨年は数回、ちょこちょこ作りました。
今年はさんまが高かったので、様子をみるしかなかったのですが
先日スーパーでさんま100円になっていたので
4尾買って帰り、レシピそのまま作りました。
おいしい! 吉文さん、ありがとうございます~!
http://yoshibun126.blog48.fc2.com/
P1130387.JPG
★インフルエンザ情報
沖縄の県立宮古病院で、患者・職員に20名のインフルエンザが発生し
面会制限をおこなった、とのことです。
琉球新報 10月9日(土)11時15分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101009-00000012-ryu-oki

その後の続報がないので、A香港型なのか2009A/H1なのか
今のところ不明です。

インフルエンザ市民公開講演会

2010年10月11日 ,,

マエケン、投手3冠、ついにやりました!
おめでとう!!
それにしてもカープ史上初だったのですね、知りませんでした。
これまでに20勝投手、大エースは何人もいましたから
誰か達成しているものとばかり思っていました。
故障しないようにしっかり調整してもらい、
来シーズンには20勝への飛躍を期待したいと思います。

昨日は、広島市医師会夜間急病センターでの勤務でした。
連休なので患者は多いかな、と思っていたのですが
少なくて予想がはずれました。
季節もよいですし旅行などに出かけている人も多いのでしょうか。
病人が少なくて医者がヒマ、ということは 良いことです。

高熱の人も受診されましたが、
インフルエンザ検査陽性となった人もいませんでした。

広島のインフルエンザ流行状況ですが、
広島市医師会の速報集計では
今週6日から8日にかけての報告で
佐伯区で小児2名、成人1名がA型。
西区では成人にB型が1名出ています。
先週より患者数は増加してきています。
小児、妊婦、持病のある人は早めにワクチンを受けましょう。
65歳以上で公的助成のある人の接種は15日からです。

インフルエンザ講演会のお知らせです。
中国新聞の記事10月5日 から。
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An201010050156.html

広島市医師会は16日午後2時から、
インフルエンザに関する市民公開講座を、
西区観音本町の広島医師会館で開く。
無料。

国立感染症研究所感染症情報センター(東京)の安井良則主任研究官が、
2009年度の新型インフルエンザの発生と流行を踏まえ、感染対策について話す。
市民や学校関係者が対象で、定員約80人。
広島市医師会=電話082(232)7321。

安井先生は、昨年のインフルエンザ騒動のときに、
頻繁にテレビ出演され、コメントあるいは解説をされていました。
いまや有名人ですね。
ご興味ある方はぜひ御参加ください。

そごう広島店の北海道展。今日まで。
フロマージュオーケストラ
これはオイシイ!
広島ブログでたくさんの方が オススメ! と書いておられたのが
わかりました。
3層になったレアチーズケーキです。
http://www.northmall.jp/warakudou/sweet/index.htm
P1130391.JPG

平成の歩き方22 歩く場所

2010年10月10日

安全第一、車が来ない場所、という点で、
広島ならではのおすすめは 川土手です。
広島は川の多い街で、車の走らない土手もたくさんあります。
広島市が設定したウォーキングコースもありますね。
私の住む吉島地区ですと、
そのまま東の川土手に出て、ぐるりと一周すれば4km
というコースがあるのです。
中区ウォーキングマップ。8つのコースが設定されています。
http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/0000000000000/1174868888583/index.html

広島市中心部の方は、
中央公民館が作成したウォーキングマップもあります。
http://www.hitomachi.city.hiroshima.jp/chuo-k/mokumokukai.html

西のほうだと美鈴が丘公民館の作成したマップもありますね。
http://www.hitomachi.city.hiroshima.jp/misuzugaoka-k/top.html

まずは地元の公民館で情報を得る、というのも良いアイデアです。
すでに同じこと(ウォーキング)をしている先輩も
おおぜいおられるわけですから。

そごう広島店の北海道展。
フロマージュオーケストラ
広島ブログで紹介されている方が多かったので、
買ってみました。
P1130388.JPG
★インフルエンザ情報
広島市医師会は、今年もインフルエンザ情報の速報を流して対応しています。
東区でA型インフルエンザが1名確認されています。
ただし、A香港H3N2なのか、新型2009A/H1なのか、はわかりません。

広島でもインフルエンザ患者出てきましたよ。
ハイリスクの方は早めにワクチンを受けましょう。

禁煙補助薬 品薄

2010年10月9日 ,

タバコ値上げ直前に禁煙治療を希望して受診される方が
たくさん来院されました。
次の受診ピークは、買いだめタバコがなくなってから、と
思っていたのですが、
10月になってから(=値上げになってから)も
禁煙治療の希望者がどんどん受診されています。

買いだめしていなかった、という人もいますが
自分の吸う銘柄が10月1日から手に入らなくなったので禁煙
という人もおられました。
旧3級品、というそうですが、
ゴールデンバット、いこい、しんせい などです。
(一時的な欠品状態なのかどうか
いきつけの店が取り扱いをやめたのか は わかりませんが)

自分の欲しい銘柄がなければイラナイ、禁煙する!
という考え方は珍しいですね。
酒飲みであれば、日本酒や焼酎、ワインの銘柄など
そんなに気にしないでしょう。
価格さえ折り合うものであれば銘柄は何でも飲むでしょう。
むしろ銘柄による味の違いを楽しむかもしれません。
喫煙者と酒飲みの考え方に違いがある、ということは
とても面白いなあ、と思いました。
(価格が折り合わない、のでしょうかね・・・)

館ひろしさんが宣伝している禁煙補助薬チャンピックス(R)、
現在は全国的に品薄状態になっています。
欠品状態で、新規の禁煙希望者は受け入れできない、という話も聞いています。
当方は呼吸器専門医ですので、品薄状態になっていても何とか対応いたします。

本日のお勉強は 禁煙治療と肺癌 です。

そごう広島店の北海道展は11日まで。
写真は 潮騒の宴
平日に行きましたが、20分待ちくらいの行列でした。
大人気ですねえ。
おいしかったです。並ぶ価値あり。
ほかにもいろいろなおいしいもの あります。
P1130381.JPG

本日のお勉強
禁煙成功後ないしは禁煙プログラム実施中に発見された肺癌症例
日本呼吸器学会雑誌2010年9月号
西美濃厚生病院内科 前田晃男 先生 ほか
要点
COPD患者の禁煙成功後、あるいは禁煙プログラム実施中に発見された肺癌を3例経験した。
65歳・喫煙指数1200、75歳・喫煙指数810、67歳・喫煙指数1840。
禁煙2~16ヶ月後の定期検査レントゲンで発見された。
重度の喫煙者は、禁煙後も肺癌について注意が必要である。
★喫煙指数とは、1日のタバコの本数 x 喫煙年数 で計算します。
たとえば
1日20本 x 30年 だと 600 になります。
喫煙指数600以上を 重度の喫煙者という分類になります。

禁煙したから、といって
発がんの危険性がすぐに今日から非喫煙者なみに低下するわけではありません。
数年かけてじょじょにリスクは低下していくのです。
発がんしていたとしても、
あまりに小さいものは画像診断で捉えることは不可能です。
たとえば0.1mmの癌をレントゲンで発見なんて
できるわけがありません。
2cmくらいの大きさにならないと通常のレントゲンで指摘するのは難しいです。

癌が発見される大きさに成長するまでに
数年以上は経過していると考えられます。
禁煙したから、といって安心せず
健診はこれまで通り受けましょう。
ヘビースモーカーは胸部CT検査を受けましょう。

がん診療の地域連携

2010年10月8日 ,

昨日は県立広島病院で開催された がん医療従事者研修会に参加しました。
タイトルは
「いよいよ始まる!パスを用いたがん診療の地域連携」
です。

患者およびがん拠点病院と、地域で患者を支える診療所・病院が
同じ理解で診療をすすめていくために
「地域連携パス」 というものを作って
それに従って診療していきましょう、というものです。
「パス」 とは、「クリニカル・パス」とも言いますが、
検査や受診などの診療の予定スケジュール、計画のことです。
たとえば
退院して1ヶ月後に血液検査しましょう、
退院2ヶ月後にはレントゲン撮りましょう、
退院3ヶ月後にはCT検査をしましょう、
退院4ヶ月目には・・・・、
といった感じの計画です。

まずは5つの主要な癌からのスタートです。
胃がん、乳癌、大腸癌、肝癌、肺癌。
乳癌では
広島ブログで over the rainbow を書かれている
角舎先生が説明をされました。
http://tkadoya.blog95.fc2.com/blog-entry-212.html

がん患者が、全員がん拠点病院で診療を受けなければいけない、
ということはありません。
経過がよければ精密検査は3ヶ月に1回でよかったりします。
その間、カゼひいてしまった、とか
便秘した、下痢した、ちょっと食欲が落ちて点滴希望、
なんていう時には
大病院に出向き何時間も順番を待つ必要はなく、
近所の医療機関で受診すればよいのです。
また、ある程度 経過良好であれば
血液検査程度のことであれば これも大病院で受ける必要はありません。
血液検査項目という情報さえ共有していれば
これも近所の医療機関で採血してもらえばよいのです。

そして、
近所の医療機関(=かかりつけ医)は、その情報
(診察した情報、血液検査データなど)を
がん拠点病院の担当医にお知らせすればよいのです。
もちろん
急な精密検査が必要な場合や、入院を要する場合には
いつでも担当医に連絡し手配してもらうことができます。
これが
がん診療の地域連携 と呼ばれるものです。

がん拠点病院のメリットは
・不要不急の外来患者が減れば、医師は患者さんにゆっくり時間をかけて診療ができる。
手術、検査、抗がん剤治療や、患者家族への説明に、腰をすえてじっくり取り組める。
・勤務医の過労死の防止につながる。
(外来患者が多すぎると、外来診療に追われ休憩もとれず昼食もとれないまま
午後の診療や手術、検査に入ることになり、終わるのは連日夜10時頃
というのが現在の大病院勤務医の姿です。
当直勤務の翌日は17時に終業できる環境を整えよう、という取り組みをはじめたところです。
これでも連続33時間勤務なんですけどね。)

患者さんのメリットは
・大病院と縁が切れるわけではない。
(担当医が検査や受診のスケジュールを指示しています。)
いつでも入院や精密検査ができるという安心感。
・病院を受診した時には、ていねいな時間をかけた説明を受けることができる。
・地域かかりつけ医は、担当医からの情報を共有しているので話が食い違うことがない。
ちょっとした診療なら近い・待ち時間が少ない地元で安心して受けられる。
・地域のかかりつけ医であれば往診や訪問診療に対応してもらえる。
(大病院の担当医は、往診に対応することは不可能です)

患者さんを、拠点病院だけでなく地域で支えますよ
という取り組みです。
ぜひ御理解ください。

二次会はDOING
http://bar-doing.com/
シャーリーテンプル。ノンアルコールです。
nijikai.jpg
★インフルエンザ情報
インフルでの休校などは4校 というお話。
医療介護CBニュース 10月6日(水)21時41分配信
厚生労働省によると、インフルエンザの流行のために、9月26日-10月2日の週に新たに休校などの措置を取った学校数は4校だった。
内訳は、休校1校(熊本県)、学年閉鎖1校(三重県)、学級閉鎖2校(東京都、千葉県各1校)。
前週は学年閉鎖1校のみだった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101006-00000012-cbn-soci

学年閉鎖、学級閉鎖はボツボツ出ています。
休校、というのは なかなかありませんが
それだけ大きく流行している、ということでしょう。
ワクチン接種ははじまっています。
公費負担のある高齢者の接種は15日からです。
早めにワクチンを受けましょう。

082-241-6836(代表)

和平会・診療についてのお問い合わせはこちら
平日午後(診療時間内14:30~18:00)