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医療に規制緩和は必要

2013年03月16日  

安倍総理、TPP参加表明です。
TPP参加すると、医療がどうなるのか。
農協や日本医師会の言うようになるとも思えませんが、
私にはちょっと予測不能です。
現行のばかげた規制の緩和は必要だ、ということは言えると思います。

参考になる記事の御紹介です。
技術者 meets 医療従事者
2013/02/18小谷 卓也=日経エレクトロニクス 兼 デジタルヘルスOnline
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130215/265931/?ref=ML
日経Tech-On! のコラムです。

医療というのは、どうしても「徒弟制度」のような部分があります。
不便を不便とも思わず
そのまま習い受け継いでいる部分があるのですね。
対して、技術分野は非常に進歩しています。
新素材の開発などをはじめとして。
そこにその素材を使えば、
そこにその技術を使えば、
圧倒的に便利になるのに
ということに医療者はあまり気づいていません。
そういうわけで
たとえば手術そのものを全公開にして
技術者に多角的に検討してもらう、
という試みを開始した病院があるそうです。

まったく違う分野の技術者からの提案のほうが
面白い物が多い、ということですから
やればいっぱい良い物が開発できそうですね。

日本だけではなく、先進諸国も高齢化します。
医療の必要性は増していきます。
新しい医療機器をどんどん開発して
主要な輸出産業に育てればいいのです。
規制緩和とセットでやる必要はあるでしょうね。

***
市民公開講演会のお知らせです。
とき:  3月17日(日)13:30
ところ: 広島市中区吉島公民館3階大集会室
講師:  産業医科大学 平岡晃 医師
タイトル: 癌になっても生きる・働く
参加無料、申し込み先着160名
申込みはメールまたはFAXで
info@origuchi-naika.jp
FAX:082-241-6856
***

マラソンをするようになって変わったこと。
和菓子を、おいしいと思うようになりました。
体重が増えると膝にこたえるので
走るために日常的に体重管理をおこないます。
つまり、ふだん甘い物はあまり食べないわけですね。
ほんのり甘い和菓子、それも季節の和菓子を
とてもおいしい!食べたい!! と思うように変わりました。
昔は和菓子なんてあまり食べなかったのですよ。
桜団子。三越地下にて。
P1010382.JPG

P1010381.JPG
★インフルエンザ情報
広島県内の保健所エリア別にみると
注意報レベルなのは中区、福山市、東部の3つ。
他の11エリアは警報レベルが続いています。

パンスターズ彗星、市内でも観測可能

2013年03月15日  

今年は2つの彗星が期待されています。
春のパンスターズ彗星、
秋のアイソン彗星です(11月頃)。
そのパンスターズ彗星ですが
夕方、日没直後の西の空に見えています。
日没後の明るい空にいますので
空の条件が良く、しかも西の空が開けてないと見えないため
天文愛好家はもみのき森林公園方面などに
出撃されているようです。
中区からは、これまで雲があったりして無理でした。

昨夜は往診から帰ってきたのが18時30分。
西の空を見ると、雲はありません。
黄砂やモヤもあまりないようです。
これはもしや、と思って
望遠鏡を片手に屋上に上がって探してみました。
月の位置を目印に捜索です。

結果は、
見えました。
口径8cmの小さい望遠鏡なのですが、
ちゃんと尾のあるきれいな彗星の形で見えました。
位置がわかったので双眼鏡を出してきて
双眼鏡でも確認しましたが、双眼鏡でも見えます。

ただし、
肉眼では無理でした。
出来るだけ口径の大きな望遠鏡や双眼鏡で
ぜひチャレンジしてみてください。
今夜も天気は良いと思われます。
彗星の位置はアストロアーツのホームページで確認を。
http://www.astroarts.co.jp/special/c2011l4/index-j.shtml
私の機材では写真はとれませんので
彗星の写真がなくてスミマセン。

***
市民公開講演会のお知らせです。
とき:  3月17日(日)13:30
ところ: 広島市中区吉島公民館3階大集会室
講師:  産業医科大学 平岡晃 医師
タイトル: 癌になっても生きる・働く
参加無料、申し込み先着160名
申込みはメールまたはFAXで
info@origuchi-naika.jp
FAX:082-241-6856
***

往診で車を停めるその足元にスミレ
がんばって咲いていますね。
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★インフルエンザ情報
広島県内では3月11日時点で14校の学級学年閉鎖が出ています。
これまでの数よりかなり減少しています。
卒業式もありましたし、
試験休みがあったりするからでしょうか。
このまま収束に向かうと思いますが、引き続き御用心ください。

桜開花

2013年03月14日  

桜開花のニュースが流れました。
あたたかい日が続きましたものね。

福岡で桜開花…全国で最も早く
読売新聞 3月13日(水)10時19分配信
福岡管区気象台は13日、福岡市で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130313-00000340-yom-soci
平年より10日、昨年より14日早く、同気象台の観測開始(1953年)以来、最も早かった2009年と同じ。
***以下、略

なんだ、福岡の桜か、と思わないでください。
当方のいつもの訪問診療ルートのなかに
桜がすでに満開近い木もあって
とてもきれいです。
ソメイヨシノだけが桜ではない、という
ことなんですけどね。
往診のときにこの桜を見るのも楽しみのひとつです。
往診で市内をあちこち走り回っていると
こうして桜など季節を感じるものに出会えて
うれしいものです。

***
市民公開講演会のお知らせです。
とき:  3月17日(日)13:30
ところ: 広島市中区吉島公民館3階大集会室
講師:  産業医科大学 平岡晃 医師
タイトル: 癌になっても生きる・働く
参加無料、申し込み先着160名
申込みはメールまたはFAXで
info@origuchi-naika.jp
FAX:082-241-6856
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最近のマイブームは
三越地下 寿司福の あらだき。
カップ入りで売られています。
写真はカンパチのあらだき。
ほかにタイやハマチなどもあります。
汁は煮こごり状態なので、持ち帰るのに汁がこぼれるようなことはありません。
家に帰って小鍋にうつし、豆腐と水少々を入れて
火にかけると出来上がり。
これで3人分の分量は十分にあります。
これがね、おいしいんですよ。
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★インフルエンザ情報
4週連続で、ほぼ同じくらいの患者数で推移しています。
定点あたり患者数は全国でみると広島県は2番目くらい。
まだまだ御用心ください。
B型患者は減ってはいません。

緩和ケア研修修了医師 1割超える

2013年03月13日 , 

雨ですね。
黄砂や花粉にやられる人にとっては
雨がふると ほっとします。
今日は大丈夫だな、と。
明日からはまた大変なようです。
注意していきましょう。

さて、
在宅で患者を支えていくためには
緩和ケアの知識は必須です。
緩和ケアの基本的知識と考え方を持っていない医師には
在宅医療を担当することは無理です。
痛みや苦しみを軽くしてあげることができないと
家で生活を続けることは出来ませんから。

国は2008年からの がん対策基本法 にて
がん診療に携わるすべての医師が緩和ケア研修を修了することを
目標としてあげました。
昨年9月の時点で、修了医師数は3万6000名を越えました。
医師数がざっくり30万人ですので
1割以上の医師が緩和ケアの基本研修を終えたことになります。
医療介護CBニュース 2013年3月12日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/39424.html

どの医師が緩和ケアの基本知識を持っているのか。
参考になる情報があります。
広島県内では、1259名の医師が緩和ケア研修会修了しています。
(平成25年1月21日現在)
往診してくれる医師を探したい、
でも、どの医師がよいのか、わからない、
という時には
緩和ケア研修会修了医師リストを参考にしてみてください。
広島県ホームページにて公開されています。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/gan-net/muki-kenshu.html#kenshu06
もちろん、私も受講修了していますよ。

***
市民公開講演会のお知らせです。
とき:  3月17日(日)13:30
ところ: 広島市中区吉島公民館3階大集会室
講師:  産業医科大学 平岡晃 医師
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三越地下の寿司福 いなり
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★インフルエンザ情報
3月11日、広島市では6校の学級閉鎖が出ています。
南区では全校生徒数の20%弱(17.6%)が休校している学校もあります。
まだまだ御用心ください。

オデッセイの新型?

2013年03月12日  

特番やニュースを見ていると
原発震災に対する電力会社の対応はひどいです。
被災者に支払う金は削れるだけ削れ!
という号令が出ているのでしょう。
こんなんじゃ、復興なんかできませんね。

話題を変えてみます。
現在乗っている車は
ホンダ オデッセイ。2代目の前期モデルです。
11年を過ぎ、11万kmを越えていますが、
非常に気に入っており、調子も良いので
買い替える予定はありません。
当方のは3000ccV6エンジンで、
重いエンジンを支えるために足回りが固めにセッティングされていたのですが
10年10万kmを過ぎる頃から足回りが適度にへたってきて
今は乗り心地もバランスも非常に良くなってきています。
買った当初よりも10年後の今の方が良いという状況。
本当に素晴らしい車だと思います。
さすがに小さい故障個所は出てきていますが、
走行にも実用上にも問題ないので
今年も車検を通すつもりです。
もし、「これはいい!」 という車が発売されなければ
買い替えを考えることはまだ当分先になるかもしれません。

先日、
オデッセイの5代目が今年出る、という説を耳にしました。
もし販売されれば試乗もしてみたいとは思っています。

オデッセイについて紹介しておきますと、
オデッセイというのはミニバンという分野を確立した名車です。
スライドドアのワンボックス車が嫌いな人にとって
高い評価を得ています。
デザイン的にも初代からよく考えられていて
初代と2代目はほとんど外見上の差はないくらいです。
2代目のマイナーチェンジ(前期型と後期型の違い)としては
4輪駆動の開始のタイミングくらいです。
前期型はタイヤが3/4回転ほど空転したら後輪に駆動力が
発生する仕様でしたが
後期型は1/4回転の空転で後輪に駆動力が生じます。
まあこの程度の差で、スキー場に行く時でも、
前期型でも全く問題ありません。

3代目からは車高を低くして
ミニバンなのだけれども立体駐車場に入れる、
という設定になりました。
低重心とし、デザインをそのまま扁平にしたわけですね。
4代目は、走行性能をさらに向上させていますが
車体デザインコンセプトは3代目路線そのままです。
この低車高・低重心モデルは、実は初代、2代目のユーザーには不評で
視界が悪い、開放感がない、という評価になります。
オデッセイでガンガン峠道を走りたいわけじゃないので
低重心・低車高にそんなに価値は認めていないのです。
このため
いまだに初代オデッセイもよく街で見かけますし
2代目はオーナーが手放さず、多くの人は大事に乗っています。
整備にはお金をつぎ込んで、大切に大切にしています。
なにしろ代わりになる車が見当たらないのですから。
2代目オーナーが買い換えないものですから
3代目・4代目は初代・2代目に比べると売れず、街で見かける台数は少ないです。

5代目がどういうコンセプトで出てくるのか、
楽しみにしたいと思っています。
7人乗り、4輪駆動。スライドドアは嫌い。
当方の条件を満たしてくれるでしょうか?
車体は大きいので、5代目はハイブリッドでしょうね。

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市民公開講演会のお知らせです。
とき:  3月17日(日)13:30
ところ: 広島市中区吉島公民館3階大集会室
講師:  産業医科大学 平岡晃 医師
タイトル: 癌になっても生きる・働く
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福屋 全国うまいもの大会は12日まで。
551蓬莱の肉まんは、行列しても買いですねえ。
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★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

本日は、福島を考える

2013年03月11日  

昨日は、4週間ぶりに仕事のない日曜日。
の はずだったのですが、
一人、在宅での看取りがありまして、
結局 まったくのフリーの日ではありませんでした。
次週からまた休みなしが続きます。
がんばろう!

さて、
今日は、何と言っても東北大震災を考える日でしょう。
テレビでは1週間くらい前から、各局ともシリーズ特番を組んでいます。
被災者の方々は、忘れられることが一番こわいのです。
ぜひ、それぞれの立場で、考えてみてください。

地震について。
私ども医師というのは科学者ですから
「可能性はゼロ」なんていう評価はしませんし、出来ません。
M9の巨大地震が来る可能性はゼロ、とか
○メートルの津浪が来る可能性はゼロとか
そんなことは科学者は言いません。
いろいろな可能性を頭に置いています。
科学が進歩する、というのは
○○の可能性は「どれくらいの確率」であるか、
ということが言えるようになる、ということです。

そういう意味では
原発について
大きな地震はこない、とか
大きな津波は来ない、とか
全電源喪失の事態は考えなくてよい、
と言っていた人たちは厳しく断罪されるべきです。
国会という公の場で、地震・津浪・全電源喪失の可能性を指摘され
そんな心配はない、と公の場で答えているのです。
その責任者は電力会社の社長なわけですが、
いまだに断罪されたという話はありません。
電力会社は今も
活断層を指摘されても
活断層ではない、原発は安全だ、
などと言っています。

福島原発震災については、
報道のインタビューの中で
福島原発からの避難者の方が
「こんなに避難生活が長くなるとは思っていなかった」
という発言を まだ されていました。
家や街並み、あるいは山や田畑は
以前と同じように存在しているように見えるでしょう。
でも、目に見えないけれども、放射線物質に汚染されています。
もう、この先何百年も、人間が住めない場所になったのです。
少なくとも、あなたの子孫4-5代くらいは
すめる場所ではなくなったのです。

あなたや孫・子の世代で
元の家に帰ることは出来ません、と
はっきり伝えてあげることが必要です。
これは、現在の汚染状況と、放射性物質の半減期で計算すれば
はっきりと数値として出してあげることができる話です。
何年後の放射線量はこれくらいである、と。
基準値以下になるのは何年後になる、と。

津浪に襲われた集落も
原発に襲われた集落も
いずれも集団移転をするしかありません。
その集団移転が遅い、というのが問題です。
いまだに仮設住宅にいることがおかしいのであって、
次の段階にうつっていないのが問題なのです。
移転した先で、新たなコミュニティを形成していく。
スピード感をもっておこなっていくことが必要です。

除染作業というのも、ムダです。
砂場や海岸で砂を掘って穴をつくっているようなものです。
掘ったまわりから次々砂が落ちてきます。
掘っても掘っても、キリがないのです。
ある集落で、詳細に放射線測定をやっていた話がありました。
地区全体としては放射線量は減ってきた。
これは時間がすぎ、半減期がすぎれば放射線量は減るので当然です。
しかし、逆に放射線量が増えているエリアがある、と。
山の上の方から、下の谷筋のほうに放射性物質が流れ落ちてきている、
ということです。
当然のことですよね、
雨や風で上から下に物質は運ばれていくのですから。
で、
山の上ではなく、ひらけた谷筋で人は生活をしている。
人が生活する場所が、放射性物質が集まる場所なのです。
いくら除染をしたところで
次から次から、上から放射性物質は流れ落ちてくるのです。
除染作業はムダであり、キリがないのです。
除染に人とお金を投入するのは無駄なことです。
除染をするのではなく、
新たな移転先を確保し新生活をはじめてもらうべきなのです。
シイタケなどは、いまだに放射線基準値を超えており
今後いつになったら出荷できるのか、見込みはありません。
住む、ということについても
働く(農業)、ということについても
当分出来ないという状況は続くのです。

私たちは今回の震災から学ぶことは多いです。
原発についていえば、
住み慣れた場所で自分らしく生活したい、
ということと
原発の誘致は
両立はしない、ということなのです。

住み慣れた場所で自分らしく生活したい、
というのを支えるのが医師としての私どもの仕事です。
原発への立ち位置はどうあるべきか、
明確なのです。

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市民公開講演会のお知らせです。
とき:  3月17日(日)13:30
ところ: 広島市中区吉島公民館3階大集会室
講師:  産業医科大学 平岡晃 医師
タイトル: 癌になっても生きる・働く
参加無料、申し込み先着160名
申込みはメールまたはFAXで
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福屋 全国うまいもの大会 キムカツサンド
http://www.fukuya-dept.co.jp/etc/hon_umaimono64kai.html
見た目よりボリュームもあって、おなかいっぱいになります。
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

全国うまいもの大会 うにめし丼

2013年03月10日  

昨日は黄砂と花粉で、ひどい状況でしたね。
往診で車を運転していると、
ちょっと向こうのビルもかすんではっきり見えません。
ものすごい飛散状況です。

こんな時は外に出ないのが一番です。
どうしても出なければいけない時には
レインコートのようなツルツル素材のアウターを着用し、
玄関先でパタパタはたいて家に粒子を持ち込まない。
フリースやウール素材のセーターなどは
粒子が落ちませんのでこの時期の服装としては最悪ですよ。
マスクや帽子の着用もおすすめです。
花粉症のひどい人はゴーグルも。

家に帰ったら、うがい手洗いを。
そして、できるだけ早く入浴洗髪して
付着物を洗い流すようにしましょう。
洗顔だけでも生き帰ったような気持ちになりますよ。

暖かいので外を走ったりしている人もいますし、
繁華街ではマスクしていない人の方が多いのですが
何ともないのでしょうかね?
当方は外出時ずっとマスク着用しています。
うがい手洗いマスク、という基本を忠実に実行しましょう。

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市民公開講演会のお知らせです。
とき:  3月17日(日)13:30
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昨日は18時すぎまで往診が続きました。
疲れたので、夕食は福屋本店の全国うまいもの大会で
買って帰ることにしました。
家で作る元気もないし、食べて帰る元気もない。
持ち帰りがあるのは、うれしいですね。
うにめし丼、初めて食べましたが、これはオイシイですね~。
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

肉の生食と消化管感染症

2013年03月9日  

黄砂と花粉に御用心を
花粉症患者の受診がピークとなっています。
しっかり治療しているはずなのに
症状がすっきりしない高齢者の方に
いろいろ聞いてみると
天気がいいので洗濯物は外に干していた、とのこと。
この時期は室内干しにするよう説明しました。
出来るだけ外出しない、
もし外出する場合には服装にも注意をしてください。

昨日はニュースを見ようとしてテレビをつけたら
WBC台湾戦、競っているいいゲームをしていました。
そのまま最後まで見てしまいました。
すばらしいゲームでした。
うーん、勝ってよかった!
テレビを見ていて心配したのは
23時半すぎまで試合をやって、
はたして観客は家に帰れるのかな、と。
広島じゃ無理でしょうね、東京はさすがですねえ。

本日のお勉強は
肉の生食と消化管感染症
です。

3月3日の夕食は三越地下 寿司福のひな祭り寿司
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

本日のお勉強
肉の生食と消化管感染症
日本内科学会雑誌2012年11月
国立感染症研究所細菌第一部第一室 寺嶋 淳 先生
要点
近年は牛豚馬鶏などの食肉を生食する消費者が増加し、感染症・食中毒がしばしば発生するようになっている。
内閣府の食品安全委員会の2007年調査では、鶏肉または牛肉を生食または生に近い状態で食べる機会があると20%以上の人が回答した。
豚肉については鶏肉・牛肉よりも低いものの数%の人が生食していた。
2009年、東京都がおこなったweb調査では
直近3ヶ月内に食肉を生で食べたことがある人は約40%、
20代に限れば実に53%の人が食べたと報告されている。

細菌による食中毒でいうと
鶏肉は製品のカンピロバクター汚染率が6-7割と高い。
食中毒統計では、原因判明事例の40%が鶏肉料理であり、
その約50%が鶏刺し・鶏レバー刺しなどの鶏肉生食または加熱不十分と考えられる。

最近、馬肉や豚レバーの寄生虫による食中毒が増えている。
市販馬肉のシスト汚染率(=寄生虫汚染率)は88%である。
2010年6月から首都圏で国産豚によるアジア条虫症が多発したが、
発症者には豚レバー刺し等の摂食歴があった。

結論
食中毒を防ぐには生肉や加熱不十分な肉料理は食べないことが重要である。
***

豚肉を生で食べる、という人が数%いる、ということに
驚きました。
豚は病気をたくさん持っています。
そのなかでも寄生虫は「非常に有名」だと
私は思っていたのです。
だから、豚は生では食べないのが常識である、と。
豚肉だけは芯までしっかり火を通せ、と
親から繰り返し教えられてきました。

20歳代で肉の生食をする率が高い、というのも困ったデータです。
何でもかんでも「ゆとり教育」のせいにするな、と言われそうですが
ゆとり教育世代というのは
「安全に生きていくための知識の伝達」に失敗した世代、
と言っていいデータなのではないでしょうか。

この世代が親になれば
きっと子供にも生肉を食べさせることでしょう。
え?生肉食べてどこが悪いの?店で売っているし、
なんて言って。
体力の弱い子供と老人、妊婦が、食中毒の犠牲者になるのです。

肉の生食をしないこと、ということを
「生きていくための常識」として
若い世代に教え続けていく必要があると思います。

広島県がん医療ネットワーク

2013年03月8日  

今朝も中区はかすんでいます。
黄砂も来ますよ!
当ブログ右上に気象庁黄砂情報にリンク張っていますので
ときどき黄砂情報を御確認ください。

さて、
昨日は広島県がん医療ネットワーク説明会に出席してきました。
先日スタートした「がんよろず相談医」というのは
がんの専門知識を必要とするものではありません。
がん検診を受けましょう、と
かかりつけ患者や地域住民にうながすのが役割です。
これに対し
がん医療ネットワークはがん治療実務者のネットワークとなります。
専門知識も要求されます。
検診機関、治療機関、フォローアップ機関など
機能別に登録をおこなっており、
学会の専門医資格も必須だったりします。
つまり
がんの検診や治療をどこで受けたらいいか、という市民県民がいたなら
がんよろず相談医 から がん医療ネットワークに
がん患者をつないでいく、という形です。

現在、がん医療ネットワークは
5大がん「乳がん、肺癌、肝臓がん、胃がん、大腸癌」のみ
整備されています。
私もすでに登録していたのですが
昨夜、帰ってから確認してみると
リストから名前が消えていました。
なぜだか、わかりませんが。
本日、再登録する手続きをとります。

がん治療については
がん医療ネットワークに参加している医療機関で
御相談ください。

***
市民公開講演会のお知らせです。
とき:  3月17日(日)13:30
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講師:  産業医科大学 平岡晃 医師
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高木 の 草餅
桜餅よりは草餅のほうが好きですね。
おいしいです。
P1010359.JPG
★インフルエンザ情報
3月4日現在、県内では26校の学級閉鎖が出ています。
A型は減ってきているのですが、
B型インフルエンザは減っていません。
B型による学級閉鎖も各地で出ています。
定点当たりの患者数も3週間、横ばいです。

救急車はどこへ向かえばいい?

2013年03月7日  

昨日は暖かくなりましたね。
本日はもっと暖かくなるようです。
ただし、花粉は「非常に多い」予報ですので
あまりうれしくもないですかね。
ご注意ください。

さて、
埼玉県でおこった救急受け入れ不能のニュース。
本日はこれを考えてみましょう。

毎日新聞で確認しておきます。
久喜の救急搬送拒否:「輪番制」機能せず 病院照会、現場隊員まかせ /埼玉
毎日新聞 3月6日(水)11時25分配信
久喜市の75歳男性が1月、県内外の25病院から延べ36回にわたって救急搬送の受け入れを断られ、死亡した事態は、救急医療の搬送現場が抱える問題点を改めて浮き彫りにした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130306-00000048-mailo-l11

タイトルから問題がありますね。
救急搬送拒否、というのと
救急受け入れ不能、
というのは違います。
たとえば
救急車を受け入れようにも、
対応できる医師がいない場合
(例:現在、先に運ばれた重症患者に懸命に対応していて
次の救急車が来ても対応できない状況)、
ベッドが空いていない場合
(例:さきほどの救急車でベッドが全部ふさがってしまい
もう受け入れる余裕がない)、
なんていう状況では
受け入れ不能なので他の病院を探してください、
ということになります。

さて、
こうした受け入れ困難事例ですが、
今後は急増すると予測されています。
しかも、千葉や埼玉など大都市近辺で。
それは、どういうことでしょうか?

現在、都心の企業で働いている人たちは
電車で1時間半とか2時間かけて通勤しています。
埼玉都民とか、千葉都民とか言う表現もありますね。
昼間は東京にいて、夜、埼玉や千葉に戻るのです。
埼玉や千葉では、昼間は人口が少ないのですから
医療機関もそれなりの数・規模しか存在していません。
しかし
もう少しして団塊世代が退職し、地元で暮らし始める。
もう東京の病院に通院することはないでしょう。
埼玉都民や千葉都民が地元に通院・受診することになります。
患者の急増、という事態ですね。
しかも
高齢化にともない病気は増える、死亡する人も増える。
入院するような状態の人も増えるし、救急車の出番も増える。
しかし
現在の地元の医療キャパシティは
将来の患者急増に対応できるだけのものは現在ありません。
(そんな将来の余裕たっぷりの病院があれば
現在大赤字を計上しているはずですね)。

こうして、
千葉や埼玉の医療は崩壊する、と予測されているのです。
救急車の行く先がない、
看取りの場所がない、
そういう時代が来るのです。

解決策はいくつかあります。
ひとつは病院を統廃合して大型化し、
救急を断らない医師数・ベッド数をもつ巨大拠点化すること。
中小の病院がたくさんあっても、救急受け入れには役には立たないのです。
毎日、救急医が複数いる、ベッドもいくつも用意できる、そういう拠点が必要です。
病院の統廃合に伴い、
地元から病院がなくなる地域もたくさんでますが、
そこは受け入れないと地域全体の救急システムが破たんします。
救急拠点を巨大化し医療資源を集中し、
急性期リハビリなども重点的に実施し、
結果として入院期間を短縮化しベッドを空ける施策を講じる必要があります。

もうひとつは
悪くなったらとにかく病院へ、という意識を変えていくことです。
癌の末期や老衰などは
病院ではなく在宅や施設で看取りをしていくこと。
ここは私たち在宅医の出番です。

ところで
広島の救急医療においては
受け入れ不能が3回続けば、とにかく広島市民病院がいったん受け入れる、
というシステムが整備されています。
埼玉でもこうしたシステムが必須でしょう。

広島では、整形外科領域で受け入れ病院不足が
しだいに明らかになってきています。
たとえば交通事故の受け入れ先がみつからない、というわけです。
これに関しては、内科や眼科と同じように
整形外科での夜間急病センターが整備される方向で検討されています。

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市民公開講演会のお知らせです。
とき:  3月17日(日)13:30
ところ: 広島市中区吉島公民館3階大集会室
講師:  産業医科大学 平岡晃 医師
タイトル: 癌になっても生きる・働く
参加無料、申し込み先着160名
申込みはメールまたはFAXで
info@origuchi-naika.jp
FAX:082-241-6856
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高木の桜餅
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とくに新しい情報はありません。

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