ガンなどの予防を期待してサプリメントを摂る人が増えているようですが、
そういう人たちにショッキングな論文が出ました。
まとめると、
葉酸・ビタミンB12は
・心筋梗塞や脳梗塞の発症予防効果はなかった。
・がん発生率、がん死亡率、総死亡率を上昇させた。
ということです。
有名なJAMAという雑誌です。
(日本語だと「アメリカ医師会誌」、となりますが、
アメリカ専門医会誌というのが実状に近い、非常に優れた論文誌です)。
あるブログに日本語訳が掲載されましたので紹介します。
(このブログからリンクをたどれば原文=英語=も読めます)
ノルウェーの虚血性心疾患患者6,837人に葉酸(一日0.8mg)とビタミンB12(0.4mg)等を投与した二つの臨床試験を合わせて追跡期間を延長したところ、二つの栄養素を投与した群では、投与しなかった群と比べて、がん発生率が1.21倍、がん死亡率が1.38倍、総死亡率が1.18倍に上昇した。論文はJournal of the American Medical Association 2009年11月18日号に掲載された。
http://blog.livedoor.jp/ytsubono/archives/51729316.html
二つの臨床試験の主目的は、葉酸を含むB群ビタミンの投与により、動脈硬化の危険因子である血中ホモシステイン濃度を下げ、心筋梗塞の再発や脳梗塞の発症等を予防することにあった。しかし中央値で39ヶ月の投与により、どちらの試験でも効果を認めなかった。二つの試験の結果は、2006年と2008年にそれぞれ論文報告されている。
今回の論文は、当初の計画にはなかった調査だが、追跡期間を中央値で38ヶ月延長して、葉酸等の投与ががんと総死亡に及ぼす影響を評価した。
妊婦については葉酸摂取がすすめられていますが(アメリカでは)、
それ以外の方には葉酸・ビタミンB12は要注意だと言えるでしょう。
栄養は食事でとるのが一番です。
サプリメントには害がない、と思っている人がいますが、
薬剤として特定の栄養素のみを多量に摂取するのは、きわめて不自然なことなのです。
同一のサプリを長期間使用しないことが重要だと思います。
また癌予防の効果をサプリに期待しすぎないほうがよいと考えられます。
日々バランスのよい食事を心がけましょう。
それが一番ですよ。
こども文化科学館、旧広島市民球場付近の紅葉
★新型インフルエンザ情報
新型ワクチンについて、厚生労働省の調査団がカナダに調査に行っています。
しかし、すでに報道されている以上の詳しい情報は
現地に行っても何も入手できないだろう、と思っています。
ある1ロットでアレルギー反応が多かった原因というのは
特定できるとしても数ヶ月後になると思います。
原因は不明、という結論になる可能性も高いです。
ワクチン接種スケジュールに変更が生じる可能性はないでしょう。
それよりも
すでに国民はかなりの数・かなりの率で感染してしまっています。
すでに感染した人たちにワクチンは不要です。
つまり、輸入ワクチンは大量に余る可能性があります。
今回の事例を口実に、輸入を減らすほうがいいと思っています。
そのために派遣された調査団であれば、派遣する価値は大いにあります。