どうも黄砂の時と同じような体調不良になっています。
煙霧というものの正体は大気汚染物質も一因ではないか、
とも言われているようですね。
そうなると黄砂と同じ症状が出ても やっぱりな~ という感じですが。
さて、
子宮頚がん予防ワクチンのお話は
対象である中学1年から高校1年生には学校でするのでしょうか?
これを機会に、若い女の子に知っておいてもらいたいことは、たくさんあります。
このワクチンのお話は、
性感染症予防、という話でもあり
癌予防、という話でもあります。
病気にならないこと(予防)が大事なんですよ、というお話ができますし、
癌検診を受けましょう、というお話ができるチャンスでもあります。
事実として
インフルエンザに限らずワクチンを子供に受けさせない親もいます。
麻疹や風疹など成人後に感染すると重篤になったり、後悔する病気もあるのです。
また、癌検診の受診率が日本は非常に低い、という事実もあります。
乳癌検診や子宮癌検診に予算がついていて、無料で受けられるチャンスがあっても
それでも受ける人が少ないのが現状なのです。
そうして、ある日、進行した状態で癌が見つかって・・・。
そういう事態にならないように正しい情報を教育できる絶好の機会なのです。
単なる性教育という枠に収まらない話ですので
学校の創意工夫が生かされる場面だと思います。
幅広く正しい知識を学ぶ、またとないチャンスなんですよ。
自分の体を守る、自分の健康を守る、
そして、子供や家族の健康を守る、ということを学ぶチャンス。
ぜひこのチャンスを生かしてもらいたいものだと思っています。
そして関連して
妊娠中の喫煙は絶対ダメよ、飲酒もダメよ、ということも学んで欲しい。
もっと言うならば
喫煙は自分の健康を害するだけではないよ、ということを学んで欲しい。
本日のお勉強は、妊娠と薬のお話。
いぶしぎん の 県内産さといもの唐揚げ。
こだわり農家の一品です。
さといもを唐揚げでいただく、というのは初めてでした。
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。
本日のお勉強
エビデンスに基づく妊娠中の薬の使い方
日本医師会雑誌 2011年1月
国立生育医療研究センター母性医療診療部長、妊娠と薬情報センター長 村島温子
要点
「妊娠中に薬を避けるべき」、と思い込むことはよくない。
疾患によっては、薬でしっかりコントロールされているほうが妊娠転帰は良いという事実もある。
正しい情報を収集して判断することが必要である。
私はアレルギーを専門にしているので、その領域を読むと、
・日常診療で使用する機会の多い薬剤の安全性
抗アレルギー薬については、
添付文書で禁忌となっているものは
セルテクト(R)、リザベン(R)、アレギサール(R)のみ
他は有用性投与となっています。
ただし、禁忌の理由も
ラットで催奇形性を認めたがウサギでは認めなかった、
というような理由です。
ヒトで副作用が出たから、という理由ではないのです。
ですから、過度に心配しすぎることはありません。
(逆に、各種の動物実験で安全だからヒトでも安全だろう、とは言い切れないですが)。
とくに抗ヒスタミン薬のうち
非鎮静性抗ヒスタミン薬であるアレグラ(R)、クラリチン(R)、
鎮静性抗ヒスタミン薬であるジルテック(R)は
ヒトでの疫学研究も実施されており、これらが第1選択薬となります。
そのほかの薬剤として、知っていたほうがいいのは、アルコールとタバコ。
妊娠中の飲酒は、胎児にアルコール障害を生じることがあります。
妊娠中の飲酒はやめましょう。
妊娠中のタバコは、
流産早産の原因となります。
それだけではなく、いろいろ悪影響があることが知られています。
最近では、喫煙妊婦から生まれた子どもは
将来犯罪者になる可能性が高い、ということが報告されました。
おそらく脳に何らかの微細な障害が生じているのだと思われます。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2775472/6470118
喫煙は個人の自由だ、嗜好の問題だ、と言う人がいますが、
妊婦の喫煙はそういう問題ではないのです。
禁煙は簡単に出来るのか、というと、
必ずしも簡単に禁煙できるものではない、ということは
御理解いただけると思います。
妊娠したから、妊娠したいから、といって簡単には禁煙できない。
しかし妊娠中の喫煙には明らかに害がある。
これはつまり
若い女性は喫煙すべきではない、ということなんです。
個人の嗜好の問題ではないのですね。
妊娠中の喫煙は、「ゼッタイに」やめて下さい。
どうしても喫煙したい、という女性は
もう妊娠出産しない、という状況になってからお吸いになってください、
と言えるかといえば、
妊娠に関係しない壮年・老年の喫煙は骨粗鬆症のリスクを高め
骨折から寝たきりになる危険性が高くなりますよ。
年齢にかかわらず、とうていお勧めできるものではありません。