Kさんは62歳、女性。
3年前、腹水に癌細胞がみつかったのですが、原発巣は不明。
すでに何回も抗がん剤治療を受けてきていました。
吐き気と食欲不振、全身倦怠、そして痛み。
がまんしながら治療を続けてきました。
自営業で年末の忙しさによる疲れもあり、点滴希望で当院を受診されました。
「緩和ケア」についても御存知で、
緩和ケアという当院の看板をみて来られたそうです。
それからはカゼの時や便秘、膀胱炎など
何かあればちょくちょく当院を受診されました。
ふだんは大学病院で治療をされていますが、
ちょっとしたことで受診するには大学は待ち時間が長すぎて
しんどくなるためだそうです。
毎回、大学病院での検査データや画像も持参され
いつも当方の意見を求められ相談に応じていました。
漢方薬などの処方やアドバイスもおこなってきました。
店を切り盛りする おかみさん の役割を果たしながら
闘病意欲も旺盛だったのですが、
新たに腹部への転移再発もおこしてきました。
先が長くないことを覚悟し、そして夫の体調も悪くなったこともあり、
店をたたむことになりました。
その後、脳転移をおこし手術をうけ、
さらに次の抗がん剤治療を受けられていましたが
その後の進行は早く、食い止めることはできませんでした。
息子さんのことを、いつも気にかけておられました。
「店を継がなくていい、と息子に告げてからは、だいぶ気が楽になった」、と
話しておられましたが、それが本心だったのかどうか・・・。
もう一度それを話題にする日は来ませんでした。
ふりかえってみれば
大学病院をメインにしつつ
緩和ケア医をセカンドオピニオンの相談先として活用する、
日常の健康管理医として活用する、
というおつきあいでした。
これは、とてもいい方法です。
どうぞ早めに、そして何でも緩和ケア医に御相談ください。
(注意:入院中の方についてはセカンドオピニオンは自費となります。
御了承ください。)
緩和ケア医の誕生日のケーキ、
N’s sweets の ベイクドチーズケーキ。
たまにはマドモアゼル以外で誕生日ケーキを、と買ってみました。
緩和ケア医の感想は・・・マドモアゼルのほうが好み。

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