オピオイドと痒みの治療薬
★新型インフルエンザ情報
輸入ワクチン接種始まる=卵アレルギーの人たち
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100219-00000117-jij-soci
輸入ワクチンなぞ、今さら使う人がいるのだろうか、と
疑問に思っていたわけですが、
重症卵アレルギーの人へのワクチンとして接種されたそうです。
確かに、製造方法が従来と違いますので、
これまで卵アレルギーでワクチンをあきらめていた人にとっては
輸入ワクチンは朗報かもしれません。
なるほど、なるほど。
輸入ワクチンは大瓶ですので、
人数がそろわないと仕入れる医療機関にとっては赤字です。
開封後は6時間以内に使用しないといけないのです。
(余ったら廃棄処分するしかありません)
このあたりが問題になりますね。
胡町さかい の くじらベーコン。
からししょうゆで食べると、とても深い味わいになります。
オピオイドと痒みの治療薬
癌緩和ケアでは、オピオイドを上手に使いこなすことが必要です。
そのための知識と経験を積まねばなりません。
これが、何とアレルギー診療に活かされていく、というお話です。
本日のお勉強
オピオイドが関与する痒み
アレルギーの臨床 2009年9月号
ちとふな皮膚科クリニック 江畑 俊哉先生
要点
オピオイドが痒みに関与することは昔から知られていた。
近年の研究で、μオピオイド受容体の活性化は痒みを誘発し、
κオピオイド受容体の活性化は痒みを抑制することがわかってきた。
本年からκ受容体に選択的に作動する薬が、慢性腎不全の痒みに使用開始されている。
現在はアトピー性皮膚炎の痒みに対し臨床試験がおこなわれている。
緩和ケアの領域では、オピオイド(モルヒネなど)を効果的に使用します。
このため、オピオイドの理論や使用方法などを習得する必要があります。
これとは別に、アトピー性皮膚炎というとアレルギー疾患の代表であり、
アレルギーについての学習と経験が必要です。
よもや、この2つの領域(癌緩和ケアとアレルギー)が
同じオピオイド受容体を介して共通に語られる時代がくるとは
思ってもみませんでした。
アレルギーの知識が緩和ケアに活かせる、
緩和ケアの知識がアレルギー(アトピー性皮膚炎など)に活かせる、
という構図になっています。
いやー、面白いものですね。
アレルギー疾患などによる「痒み」を緩和するのも
緩和ケア医の得意な仕事、おまかせください、と言える日も近そうです。